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クリエイターからの手紙

​さまざまな分野で活躍するクリエイターに取材。今伝えたい仕事や取り組み、そして、将来への想いや夢などについてお聞きするコーナーです。

第3回 
ライフワークは「歌舞伎関連」のイラスト

イラストレーター  神谷一郎さん

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1961年   東京都 目黒区生まれ。83年専修大学法学部法律学科卒業。漫画プロダクションを経て、漫画家として少年マガジンなどで活動!1996年より2DCGによるイラスト制作をはじめる。第35回集英社YJ新人賞受賞。第51回講談社新人漫画賞受賞。第4回デジタルアートコンテスト受賞。

●好きな漫画家・作家:永井豪、池波正太郎

●好きな食べ物:ラーメン、肉
●趣味:エレキギター   *イラストレーター仲間とバンドをやっています。

歌舞伎関連のイラストを手がけるようになったきっかけ

落語の「芝居噺(しばいばなし)」が「歌舞伎」にもあると知り、好きな噺をどう役者が演じるのかという興味が歌舞伎との出会いに繋がりました。*芝居噺(しばいばなし)
 

初めて歌舞伎を観劇したときには「舞台がまるで絵画」だとビックリ!歌舞伎の「見得」は、まさにストップモーションで、見得で止まった舞台はもう「一枚の絵画」なのです。赤と黒の組み合わせなど、映画や他の舞台とは異なる「色使い」も印象的。役者(家)ごとに違う衣装があること、鬘、音楽、大小道具など、奥深く多彩で学びきれない魅力が歌舞伎にはあり、自分の「絵」にしてみたくなりました。「歌舞伎絵」なら自分らしさを発揮できるとも思いました。

歌舞伎関連の絵を描き始めてから、早稲田大学の演劇図書館や国立劇場の図書館にも通い、池袋芸術劇場で開催されていた歌舞伎のセミナー「歌舞伎の舞台裏の人たちの勉強会」にも参加しました。セミナーは専門家向けのものでしたので中身も濃く、舞台で使用する衣装や小道具の撮影はもちろん、実際に手に触れたり着用することもできました。観劇チケットも何度もいただき、とても貴重な体験になりました。

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歌舞伎絵から武田鉄矢氏の連載エッセイの挿絵なども
漫画家をやっていた頃、博物館の仕事がよく舞い込んできました。深川江戸資料館の絵葉書や入場券、浅草常磐堂の雷神のデザインなどの仕事をしているうちに、元々好きだった「和物のイラスト」も描くようになりました。その流れと歌舞伎絵の影響もあり、現在も武田鉄矢氏の連載エッセイ「幕末英雄伝」の挿絵を描かせてもらっています。旺文社の「古語事典」の辞書内の図版や教科書(社会の江戸時代の挿絵など)の仕事を頂くこともあります。

 

幻の「R2D2との共演」
放送直前でお蔵入りになったTVCMで、歌舞伎の大きなイラストを描いたこともあります。これは、ルーカスフイルムからのお仕事で、R2D2との共演の画像もあるのですが、放送直前でお蔵入り。後悔は禁物ですが、もしあれが放送されていたら「チィット自慢できたのにな!」と思っています。

今後は江戸市中の食生活を

イラストはデジタルでも描きますが、今後は、できれば手描きの水彩画を中心に落語や江戸市中の絵も描いていきたいと思っています。

時代劇と言えば「戦国」「幕末」を好む人が多いですが、私は天下泰平な江戸市中が好きで、江戸市中の食べ物や人々をもっと描いてみたいです。料理の絵は描いていて楽しいし、水彩でどれだけ美味そうに描けるか試していきたいですね。漫画家としても「4コママンガ」は描き続けていきたいです。

神谷一郎さん HPはコチラ

http://ichirokamiya.jimdo.com/

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